プロローグ:「生と死」と手をつなぐ
この身体は、自分のものではないような感覚で生きてきた。
わたしは人間ではなく、
この身体に流れているのは赤い血だと思っているだけで、
実際には青い機械油なのではないかと思っていた。
いきなり重くて申し訳ない。
そんな感性の人もいるのか、と思って聞いて欲しい。
はじめて消えたいと思ったのはまだ十歳にも満たない時だった。
人生は、死ぬまでの暇つぶし。
そう、思っていた。
わたしは「素質を持つ人は環境を変えたとしても、なるべくしてなる」と思っている。
「そうなったのは、周りのせいではない、本人の素質である」と。
自分の命に死を突きつけて。
灯が消えた命をいくつも見送って。
生き続ける自分に期待しては絶望して。
人生は、死ぬまでの暇つぶし。
与えられた命なら、やりたいことをやろう。
そう思っても。
深いところに届くまでに、
とても、とても時間がかかった。
届いたから、出会えた。たどり着けた。
この身体で生きることを受け入れられたから。
バイオグラファーを名乗る覚悟に。
人生と、生と死と。手をつなぐ世界に。
